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西埜植 規秀先生

第2回(2004年7月) 
西埜植 規秀先生
(松下電器健康保険組合 松下産業衛生科学センター,17回生) 

「近況報告」

 はじめまして。17回生の西埜植(にしのうえ)と申します。私は卒後すぐに産業医学基本講座を受講後、松下記念病院で2年間研修を行い、現在大阪は門真市にあります松下産業衛生科学センターにて勤務させていただき、早いもので2年が過ぎました。みなさんご存知のように、我々のセンターは全国の松下の事業所における有害業務などの特殊健診を主に担当しており、出張三昧の毎日です。各地に行きお土産を買って帰ることも多いので、家では各地のお土産宅急便ともいわれてます(笑)。

 松下の事業所にはさまざまな事業所があります。Panasonicといえばテレビやオーディオ・白物家電関係を想像し、テレビ・DVDや冷蔵庫・掃除機などがあがってきますが、当然それだけでなく半導体製造や色々な研究、開発、営業を行っている事業所、蛍光灯や電池などの製造、そしてまたトンネル内の送風機、集塵機を製造している事業所もあり、本当に多彩です。有害物が多いところもあれば、メンタル面で悩んでいる方が多い事業所もあり、毎週必然的に頭の切り替えが必要になってきます。

 そのさまざまな事業所に出張し、健診を行うことは当然なのですが、我々の仕事において重要なのは、健診を行う中で作業者の方々からの訴えや問診、診察所見などを基にし、事業所(特に問題とする作業場)を巡視し、その上で事業所の安全衛生関係の方々に対し、法律・通達を用いながら(用いられてないこともあるが・・・)、講評会(まとめ)を行います。これが我々の仕事において、大切な仕事の一つと考えています。この講評会において、事業所の素晴らしい点、そして問題点を提示し、健康障害を予防するため、作業管理、作業環境管理の改善提案等を事業所に示していきます。とはいうものの、私はまだまだ未熟であり、講評後に自ら反省することが多い日々です・・・。

 現在、私が取り組んでいることは、トンネル内集塵機のメンテナンス作業時における労働衛生対策です。トンネル内での粉じん作業といえばトンネル建設工事を想像します。しかし、それ以外の作業もあります。トンネル内には粉じんを減少させるため集塵機が設置されているところが多く、トンネル完成後もその集塵機のフィルター等のメンテナンス作業時に粉じんがかなり飛散します。受診した作業者の方から、粉じんなどに対する健康への不安感・訴えがあり、事業所の方々の要望により、現在環境測定士さんと一緒にトンネルへ足を運び、顔を真っ黒にしながら、粉じん及びその他発生すると考えられるガスの測定、そして現場の保護具の着用状況などを確認しています。

 さまざまな事業所に出張することにより、現場の声や実際の作業場を自分の眼で見て、肌で感じ確認できる点は非常に経験をつめることが多いです。しかし、産業保健分野の中でも特殊な分野であり、不安に感じる部分もあるのも正直な気持ちです。今後産業医活動を行っていく上で、幅広い知識と経験をもち備えた産業医となっていくためにも、経験を増やすとともに学会などにも積極的に参加し、吸収していきたいと考えています。今後ともご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。

本サイトの内容は、「Oh! Oh! ニューズ(2004年4月号)」に掲載された記事を、同編集部および西埜植先生のご了解のもと、一部修正して掲載しています。

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