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関東地方会

2007年11月10日 関東地方会 [報告]

 2007年11月10日(土)、 新日鐵代々木研修センターで関東地方会が開催されましたのでご報告します。産業医科大学も30周年を迎え、産業保健の分野だけでなく他分野でご活躍されている方も増えてきました。そこで今回は、研究・臨床でご活躍されている先生をお招きし、ご講演いただきました。参加者は医師22名、保健師8名、作業環境測定士1名、学生4名の計35名でした。

 まず、北里大学医学部衛生学公衆衛生学の和田 耕治先生(17回生)より、「医療機関での産業保健活動〜自分にフィットするN95マスクはどれか知っていますか?〜」という演題で、3つのテーマに分けてご講演いただきました。
 最初に、「医療従事者を対象とした産業保健」についてお話いただきました。医療従事者は職場のリスクやその対処法について十分な知識を持っていないことが多いということを、北里 柴三郎先生や野口 英世先生の例をあげてお話いただきました。厚生労働省大臣医療事故対策緊急アピールでも、「人」に対する対策として、「産業医を十分に活用して医療機関職員に対する安全衛生管理の徹底を図る(平成15年12月14日)」と出されていますが、実際にはまだ課題が多いということを再認識しました。
 次に、「医師であることは健康に良いか?」というテーマで、医師の健康を考える意義、医師に当てはまりやすい性格、医師が病気になった場合、欧米での取り組みについてお話いただきました。欧米と比べ日本ではまだ、医師の健康についての取り組みが少ないことを知りました。その中で、和田先生の研究の一部をご発表いただきました。
 最後に、「N95マスクはだれにも合うのか?」というテーマで、新型インフルエンザやSARSの例をあげてお話いただきました。日本では、新型インフルエンザやSARS対策として、国としてN95マスクをほとんどストックしていないことには驚きました。また、N95マスクのフィットテストの研究では、マスクを装着しても必ずフィットするとは限らず、特に女性では、準備した6種類のマスクでもフィットしない人が約6%いました。フィットしたN95マスクを着用する必要がある、フィットするマスクを探すには数種類のマスクを準備しなければいけないと感じました。

 次に、所沢呼吸器科クリニックの林 俊成先生(7回生)より、「睡眠時無呼吸症候群の診断と治療〜産業保健現場におけるいびきの重要性〜」というテーマでご講演いただきました。
 林先生のお話は、「歴史は夜作られる」というインパクトのあるコメントから始まり、しっかりとした睡眠をとることの重要性についてお話頂きました。SASの定義やその疫学・病態・検査法や治療について、自らSAS患者のいびきをリアルに再現して頂き、非常にわかりやすく、丁寧に説明して頂きました。肥満がなくてもSASは起こるという興味深い内容を、アントニオ猪木を例にとって、また実際に猪木の物まねをしながら力説して下さり、骨格(下顎)の重要性を知ることができました。ちなみに、猪木のようにあごが突き出しているタイプの方はSASは少ないそうです。また、検査用の機器などの実物を持参し紹介して頂いたことで、実際のスクリーニング方法についてもイメージを持つことができました。最後に産業保健との関わりについて、SASが問題となった判例の紹介から、職域でのSAS対策はこれから更に重要性を増してくるというメッセージを投げかけ、SASで困った時は「俺に聞け!」と、力強いコメントで締めくくって頂きました。

 会場は、産推研らしい和やかな雰囲気と、熱心に耳を傾ける参加者の自己研鑽の高い意識が感じられる様子であったように思います。諸先輩方が、多分野にわたり専門性を高めて御活躍をされているのを目の当たりにして、非常に刺激になりました。また、学生実習の直後という事もあって学生も参加し、その熱心に講演に聞き入る様子にも刺激を受け、非常に有意義な時間になりました。

 続いて懇親会は20名(学生2名含む)が参加し、約3時間の時間はあっという間に過ぎてしまいました。日頃困っていることなどを先輩方に相談したり、学生から先輩産業医へ進路を考える上での悩みなどを質問している姿も見られました。幅広い年代が集まり、同じ目標に向かって語り合うことができるという同窓の強みを感じる会となりました。

 以上、簡単ですがご報告いたします。

伊佐 将人(日本予防医学協会,19回生),瀧上 知恵子(富士通,19回生

 

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