産業医学推進研究会会長
宮本 俊明
(新日鐵住金 君津製鐵所,7回生)
産業医学推進研究会(略称「産推研」)は、産業医科大学を卒業し、その後も精力的に産業医学を学び実践している同窓生たちによって運営されている自主的勉強会です。2019年10月現在の正会員数は715名(医師554名、保健師等143名、作業環境測定士18名)、特別会員14名、顧問2名で、地方会も全国に4拠点(関東,東海,近畿,九州)があり、地域ごとでの会員間の情報交換も盛んに行われています。また毎年秋には全会員が一堂に会する全国大会を開催しています。医師と保健師のコラボレーションも活発に行われています。
産業医学は社会医学であり、予防医学の実践の場ですから、医療現場に閉じ篭っているのではなく、積極的にフィールドに出る必要があります。人間を疾病の観点ではなく健康の観点から診ていこうという活動ですから、当然ながら相手は病人とは限らず、社会一般の方々との接点が多くなります。予防活動の効果判定や疾病原因推定などの点で産業保健活動従事者は研究者との交流が極めて重要です。もちろん早期発見や職場復帰の際には疾病治療者との連携が極めて重要になりますし、健康管理活動に臨床医学の知識も必要です。つまり全ての卒業生が産推研に関与していただけることを願っています。
このように考えると、産推研は産業医科大学と卒業生の力を結集するに足る会であると思います。産推研の各地方会が同窓会の地方支部活動を担えるようにしていきたいとも考えています。卒業生ひとりひとりの知恵と力を産推研に貸していただき、産推研の活動から得たものを会員各位が社会に還元することで、医学部同窓会や欅風会そして産業医科大学の社会貢献に役立てていけることを願っています。多くの分野の多くの卒業生が産推研に参加してくださることを期待しています。どうぞよろしくお願いいたします。